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執筆者の写真身辺警護SP学院

二重の苦

こんにちは。

昨日、政府が新型コロナウイルス対策のため緊急事態宣言を行いましたが、本学の所在地である埼玉県もその対象とされました。

もっとも感染拡大防止のためにはすべての地域で「密閉、密集、密接」の徹底に努めなければならないと言われています。


つまり不要不急の外出はしない、ということになるのですが、そこで危惧すべきことが…

それは配偶者等からの暴力(DV)の問題です。


これは日本国内だけの問題ではなく、国連の機関であるUN Women(女性の地位向上などを目指している機関)は、

『新型コロナウイルスの感染拡大を受けて各国で外出制限が行われ、家で過ごす時間が増えることで、女性がDVを受ける危険性が高まっていると指摘しています。

UN Womenによりますと、これまでにもエボラ出血熱やジカ熱といった感染症が広がるなどして人の動きが制限されたときに、女性への暴力が増加する傾向がみられたということです。』《NHK NEWS WEBより抜粋》



国内のDV相談件数は警察庁の統計では下表のとおりです。

DVに関してはこれまで社会問題としても注視されてきたところではありますが、相談件数は増加の一途をたどっています。

同じく社会問題として度々取り上げられるストーカーは下表のとおりです。

本学でもDVとストーカーの対策はカリキュラムに組み込まれておりますが、本学開校時はストーカーに比べDVの相談件数は約2倍と説明していたのですが、現在では約4倍と教えています。


いずれも深刻な問題ですが、今回の新型コロナウイルスで加害者も在宅ワークとなり、いつでも自宅に居るとなると被害者は今まで以上にSOSを出しずらい環境になってしまいます。

何かあったら躊躇せず公的機関へ電話を、というアドバイスをされる方もおりますが、それが今まで以上にしずらい環境になるという点も十分考えなければならないでしょう。


日本全国が対ウイルスで大変な時です。この状態が続けば疲労感が増し他人が困っている苦しんでいることに気付きにくい心理状態になるかもしれません。

何かあったら被害者本人が電話するのではなく、近所で異変に気付いた人が躊躇せず電話するような社会が望ましいのではないでしょうか。

DVでなかったら? 疑わしい声や音を聞いたのなら、何かしらの異変に気付いたのなら、知らんぷりするのはやめましょう。間違いであってもいいんです。もちろん匿名の通報でもいいんです。


児童虐待も同様です。


ここぞという時は行動に移しましょう。たった電話一本するだけ、それで救われる人がいるのです。

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