​身辺警護という仕事

​身辺警護はどんな仕事
 

身辺警護は、人の安全を護る仕事です。一般的には「SP」とか「ボディーガード」と言われています。

トラブルに巻き込まれ困っている方や、批判・妬み・恨みをかわれる仕事に就いている方々を危険に遭わせないため、身辺警護という仕事があります。

身辺警護で重要なことは、警護員に護られている人(以下、警護対象者)が安心して生活や仕事ができるよう不安や恐怖を取り除き、精神面での支えになることかもしれません。警護対象者をその直近で護るという最後の砦が身辺警護の仕事です。

そのような仕事だからこそ「○○さんが居てくれると安心する」など、​とても頼りにされることもありそれがやりがいに繋がります。

 

自分にはスポットライトは当たらないけれど、困っている人から大いに必要とされ感謝される仕事なのです。

​身辺警護の種類
 

警護やボディーガードの仕事って警察がやるものでしょ?と思っている方、じつは民間でもやっています。むしろ民間ボディーガードのほうが多種多様な身辺警護を行っているのです。

国内の身辺警護は「公的な身辺警護」と「私的な身辺警護」に分けることができますが、どちらの警護も人が人を護るという内容は同じです。

公的な身辺警護

​公的な警護の代表格は、総理大臣や国賓などの身辺警護を担当している通称「SP」と呼ばれる警視庁の警備部警護課に所属する警察官です。SPについての詳細は〝SPインフォメーション〟をご覧ください。

SP以外の警察・皇宮警察、自衛隊も身辺警護に従事する場合があります。

私的な身辺警護

私的な警護の代表格は警備会社が行っているものです。警備会社には様々な立場の人が身辺警護を依頼してくることから、その対応範囲は幅広く簡単ではありません。また警備会社という組織に属せずクライアントから直接依頼を受け身辺警護を行うフリーランス警護員も存在しています。

共通点

人が人を護るという仕事内容

求められる資質や能力

など

相違点

権限の有無

武器の所持

など

​身辺警護員に求められること
 

身辺警護の仕事は「警護対象者を護り抜く」ことが任務ですが、決して体力勝負の仕事ではありません。

 

人を理解する力

身辺警護員は警護対象者の生命・身体だけを護っているわけではありません。

身の安全は当然ですが、身辺警護員は警護対象者にとって「大事なもの」も守備範囲にしているのです。「大事なもの」は人それぞれ異なりますので、警護対象者となった方が何を大事にしているのかを正しく見極めることが求められます。

見た目は大事、中身はもっと大事

警護やボディーガードという言葉からキリッとした出で立ちを連想する人は多いと思います。もちろんそういった身だしなみに気を配ることは必要です。しかしそれ以上に警護対象者と共に行動する際のマナーや言葉遣い、DV被害者へのやさしさ、人を最後まで護り抜くという使命感や責任感といった身辺警護員としての中身が求められる仕事です。

ビジネスパーソンとしての警護員

身辺警護は「人が人を護る仕事」ですが、一般常識を身に付け、ニュースチェックを欠かさない等のビジネスパーソンとして必要とされているものは当然求められます。警護に関することだけを知っていればよいという仕事ではありません。警護以外は興味がないという態度や姿勢で務まる仕事ではありません。

警護に対する姿勢

身辺警護を依頼される方々は様々です。政治家・社長・ハリウッドスターや芸能人・ストーカーやDVの被害者・脅迫を受けている一般人など、職種や環境は千差万別です。

身辺警護員はどの様な警護対象者でも柔軟かつ冷静に対応できなければなりません。そして何よりも大事なことは、警護対象者の社会的地位や身分に関係なく、常に護ることに全力を尽くす姿勢が求められます。

秘密の厳守

身辺警護は秘密の徹底が厳格に求められる仕事です。口が軽い人、SNSで何でも呟かないといられない人などはこの仕事に向かないと思います。

有利な資格

身辺警護員になるために特別必要となる資格はありません。

身辺警護員が護る方々はまちまちであり、警護対象者によって生きる資格も異なります。それらを全て列挙することは不可能に近いといえます。

あえてあげるなら英語に関するものは今後より一層強みとなるでしょう。武道に関しては特にこれがお奨めというものはありませんが、何を選んだとしても高いレベルを習得するため継続することが必要です。

身辺警護教育の重要性 
 

身辺警護は他人の人生そのものに携わる仕事といってもいいでしょう。

警護の成否が警護対象者の将来を大きく左右する、責任重大な仕事です。

 

人の生命身体に関わるという意味では似たような仕事で、例えば医療や福祉などは専門の知識と技術を学ぶための学校が存在します。

なぜなら実際の現場に出る前までに知っておかなければならないこと・出来ていなければいけないことがあるからです。

​それは身辺警護も同じです。

どんなに格闘が強くても、身長・体格が大きくても、身辺警護を行う上で最低限必要となる専門知識・技術が備わっていなければ、ただの見せかけの身辺警護員になってしまいます。

だからこそ専門的な教育を受けることは、身辺警護の仕事をするうえで極めて重要になるのです。

 
​身辺警護の需要

身辺警護を付けている方は、もはやVIPだけではない時代です。近年では一般の方からの依頼も増えています。

DV被害の増加、個人間のトラブル、SNSを使っての脅迫などを理由とした警護依頼も増加しています。また格差社会やグローバル化などによる個々の安全に対する意識の変化も身辺警護の需要に繋がる一つの要因になっているようです。

「水と安全はタダ」と言われていた時代は遠い過去の話です。

身辺警護は、依頼者を安心させる柔軟な対応、対象者ごとに異なる必要な知識、素早く危険を回避し安全な場所に移動する鋭敏さも大切です。

​近年、人々が安全に生活するための役割は人からAIや機械へと順次変化しています。近い将来、警備の多くは人が行わなくても可能となるはずです。しかし、身辺警護の大部分はAIや機械に変えることがかなり難しく、可能となるにしてもまだまだ時間がかかるでしょう。

​人がいる限り様々な事件や問題は無くならない以上、身辺警護はなくてはならない仕事なのです。